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石垣島の旅

石垣島の旅14 ~タクシーのおじさんからのメッセージ~


お食事処を出ると、空は相変わらずの曇天。
違う棟にあるお手洗いが、とんでもなく素敵。
お手洗いから出てくると、隣の席で食事していた男女も食事を終え、店から出てきており、また、顔を合わせることに。
(あなたたち、もう少しゆっくりしときなさいよ)
二人の顔が、今まで私の話をしていましたと言わんばかりの顔に見えるのは、気のせいか。
どうか早くタクシーよ来ておくれと願うと、まもなくタクシー到着。

運転手さんは、小太りの気のいいおじさん。もう60近いのではないかと思われるおじさんでした。
この後の予定は、特に決めていないことと、帰りの飛行機の時間を伝えると、竹富島に行くようにと勧めてくれました。
港までの道すがら、石垣にはじめてきた話、昨日BEGINのコンサートに行った話をすると、この運転手さん、BEGINのことをよくご存じで、いろいろ裏話などを話してくれました。そして、なんと、夏川りみさんのおうちのとなりにお住まいでおじさんの娘さんが夏川さんと同級生で一番仲が良かった話。夏川りみさんの家は厳しかったのでいろんな友達と遊んだりさせなかったのでおじさんの娘が唯一の友達のようになっていた話。夏川さんが結婚するとき石垣に帰ってきて、その時はたまたまタクシーに乗せたのだが、マネージャーが夏川さんとおじさんが親しくしゃべるので不審に思われていた話など、いろいろとよそでは聞けない話、面白い話を聞かせてくれました。また、このおじさん自身も、三線を奏で歌を教えている人らしく、何人も音痴を治してきたらしい。音痴って治るんですかとたずねると、治るよ~と簡単に答えるおじさん。石垣島のタクシーのおじさんはこんなにもネタをお持ちなのか?と思っておりましたが、みんながみんなBEGINや夏川りみの知り合いではあるまいし、やっぱり、すごい人に出会ったんだよなぁと思っておりました。
おじさんが、歌を教えていると話してくれたので、私もつい最近、歌を歌う人になろう思い宣言した話をおじさんにしていると、いよいよ港に到着です。

港に着くと、竹富島までの切符の手配やら、荷物を預ける先など、私のスーツケースを牽いて動いてくれて、また港から飛行場に行く際もよんでくださいと名刺を渡されました。そういうことで、親切だったのかと思いましたが、まったく悪い気はしませんでした。これが、バリ島の空港なら、多額のチップを要求されるところです。荷物をタクシーまで運んだだけで、チップを要求してきたバリ島の男たち。そんな人がいると、なぜ誰も教えてくれなかったのか、親切なんだなバリ島の人はと思っていたら、チップを請求、外国ではスーツケースを他人に牽かせてはいけません。
石垣島の気のいいタクシーの運転手のおじさんは、いろんな手配をして、にこやかに去っていきました。
一人旅で、誰とも会話をすることがなかったので、おじさんとの話は大変楽しく、帰りも飛行場まで送ってくれるというのでよかったなぁという気持ちで竹富島に向かいました。

竹富島では、定番の水牛の馬車(水牛なら牛車か)に乗り、こんなに狭い道をよくもまぁ上手に牛車をひくものだなと感心し、また、牛を操る御者さんがあるポイントにくると「安里屋ユンタ」という歌を三線を奏でながら歌ってくれます。音痴ではこの仕事はできないんだなと思いながら、天気だけがいまいちなんだよなと思っておりました。よく絵葉書で見るような景色はそこにはありません。愛しい人と一緒なら、どんな天気でも楽しいでしょうが、一人旅では天気ぐらいよくないとテンションあがらんなぁと思っておりました。
水牛に乗った後、帰りの船まで時間が少しあり、散策をしました。
【お店です】と看板を挙げているのに、何度大きな声で声をかけても誰も出てこず、でも玄関は開けっ放しの店。
ガイドブックに載ってるのに不思議やなと思いながら、また散策。
石垣の迷路を歩いているようでした。
石垣の迷路の端に到着すると、そこに一軒のカフェがありました。
そこには外国人女性一人、日本人女性一人がそれぞれ一人旅でやってきたようで、そこへ私が入ってきた形となりました。
外国人女性は、なにか食べ物を頼んで食べ終わったあと、かき氷を頼むというタイミングでした。
日本人女性は、何か食べ物を頼んでもう、食べ終わるところ。
私のおなかのマングローブ蟹はもうすっかりこなれてしまっておりまして、おなかがすいておりました。
外国人の女性は、日本語と英語を使って店主さんと会話を楽しんでいます。
この後、この女性はまた別の島に行こうかと考えているようで、どこにいくにも何をするのも自由という様子でした。
日本人女性は、何も語らず、店を出、私は二人の会話を聞いておりました。
私も会話に入りたい衝動に駆られましたが、気持ちよさそうに会話されているのを止めてしまうのもはばかられ、会話したいといっても英語で話せないため、黙ってピザを食べながら聞くことで参加しておりました。
私が、外国に一人旅をしたとして、こういう店に一人で入り、英語と日本語を駆使して、このように会話を楽しんだりできるだろうかと想像してみましたが、想像はすぐにかき消されました。
この人すごいなぁと思いながら、ピザを平らげて、店を出ました。

あっという間の竹富島観光。帰りの船の時間になりました。
石垣港に到着し、約束の時間まですこしありましたので商店街の散策。
一件行きたい店をガイドブックで見つけていましたが、閉店。私こういうことよくあるんですよね。
最近できた、ガイドブックなのに、閉店。
閉店がわかっていたら、ガイドブックの取材が来たら断ればいいと思うんですけどね。
突然の閉店だったのか。
残念に思いながら港に戻ると、タクシーのおじさんがタクシーから降りて待っていてくれました。
それから、空港へ。
別れ際、おじさんが私にくれた言葉に驚きました。
「ぜひ、いい歌い手さんになってください」

この日から1週間後。いい歌い手になるための助っ人と出会うことになろうとはこの時はまだ、知る由もありませんでした。

つづく。

石垣島の旅13 ~蟹への執着~


若かりし頃、中学高時代の友人と女二人旅でハワイに行き、ディナークルーズを申し込み、そこで、ロブスターの味が忘れられず、南の島に行くと、必ず、ロブスターを頼みたい衝動に駆られました。それ以来、南の島に赴くたびに、ロブスターを頼みますが、一番最初の感動はなかなか得ることができませんでした。そして、10年前、グアムに行ったとき、マングローブ蟹に出会いました。その時、たまたまロブスターがなかったのかもしれません。そのマングローブ蟹のおいしいこと。あまりにもおいしかったので、次の日もそのレストランに行きました。すると、その日は空の天候の加減で空輸されず、マングローブ蟹が食べられなかったのです。空輸って、ここでとれるんじゃないのかと思いました。わざわざ行ったのに食べられなかった思いがずっと、私の心に残っておりました。それからも南の島に行ったときには必ずおいしい蟹に出会いたいと思い続けていたのです。そして、昨日、マングローブ蟹があるかもしれないという情報を入手し、今、まさに10年ぶりに出会える時がやってきました。

吹きガラス体験の場所から10分ほどで、その場所につきました。
大きな敷地に古民家風の建物が立っています。
中に入ると、30席ほどある大きなお食事処でした。お昼過ぎに到着しましたが、お客は一組だけでした。私には好都合、家族連れの中で食べなくてもいいのですから。窓際の席に案内され、いよいよマングローブちゃんとご対面です。
メニューを見ると、昨夜おいしすぎた牛あぶりずしがありました。それも頼んで、地ビールも頼み準備万端でした。
しばらくして、マングローブ蟹が私の目の前にやってきました。
お久しぶりです。お会いしとうございました。
しかし、残念ながら、10年前の感動は得られませんでした。
ロブスターの時もそうでしたが、一番最初の感動を味わいたいと思っても、なかなかもう一度同じ感動が得られるのは難しいですね。
その点、肉の場合は、同じ感動を味わえる確率が高いような気がします。
海鮮類は、味が安定するということはないのでしょう。
同じ感動は得られませんでしたが、私は一匹を平らげるべく、黙々と、一人なので、黙々と食べるしかないですが、食べておりましたら、なななんと、そこに一組の男女がやってきたのでした。そして、店員さんは何を思ったのか、こんなにだだっ広いお店なのに、私の隣の席に男女を案内したのです。
うそやん。こんなに広いやん。どこでもいいやん。なんでとなりなん。
その男女も、同じことを思っていたかもしれません。
特にその席が眺めがいいというわけでもないのに。

男女はメニューを見て、何を頼むか検討しています。
自分が食べるものを、相手と一緒に選ぶなんてことするんやなぁとほほえましく、男女の会話を聞きながら、手はマングローブ蟹の身をとる作業を続けておりました。私も、今度うまれてきたときは、自分が食べるものを相手と一緒に選ぶような人生にしようと思っておりました。普通に会話するっていいよなぁ。私、そんな特別なこと求めていたわけではないよなぁ。これが普通よなぁと私とは全く別世界の男女の会話を聞いておりました。
そして、きっと、この男女は、この店を出るとき、いえ、私がこの席を離れたとたん、こんな会話をするのでしょう。
『あの人、一人でたべてはったなぁ(関西人かは、わかりませんが)一人で蟹一匹とビールやで。ひとりで、石垣にきはったんかなぁ?ああいう風にはなりたくないなぁ』
この男女が後にするであろう会話が簡単に想像できました。二人の石垣島の旅の面白エピソードの一つになったのではないでしょうか。
できれば一番離れた席にしてもらいたかったと思いながら、マングローブ蟹をすべて腹に収め、お食事終了となりました。そして、私は、お店からタクシーを呼んでもらうことにしました。

この後、何をするか特に決めていませんでした。
竹富島に、ぜひ行きたいと思っていたわけでもなかったのですが、このあと現れたタクシーのおじさまとの出会いが、私を次の世界へと導いてくれることになりました。

つづく。