石垣島の旅 3 ~娘の心境~
未年生まれの友達母子とみんなで行こうと思っていた卒業旅行。
しかし、盛り上がっていたのは私だけ。それもそのはず、娘だけが卒業で他の友達はまだ卒業までに1年あります。未年の記念で行きたかったのですが、結局娘と二人旅。になるはずが、まさかの娘にもフラれる始末。
しかし、一人旅も悪くないと頭を切り替えてわくわくしたのもつかの間、娘が泣き出しました。
理由は、一人で行ってほしくないと、「じゃぁ行くのやめるわ。またのんちゃんも行けるときに一緒にいこな」というと、それも嫌だと。自分のせいでままが行きたいところに行けないということも嫌だと。一人で行ってほしくない理由は、私が最近、物忘れがひどいので、一人で行かせるには心配なようでした。
「じゃぁだれか、ままと一緒に行ってくれる人を探せばいいか?」と聞くと、「うん」と。
だれか…だれをさそおっか…
ここですぐに「もちろん一緒にいくよ」と返事がもらえる恋人がいないのが情けないところやな…と考えながら、可能性のあるのは…う~ん…弟か?たしかBEGIN好きやったはず。と思い出し、さっそく連絡をとってみました。しかし「BEIGINも姉ちゃんも好きだけど行けないと」なんと、同じ月に台湾に出張なのだとか。仕事で行くけどお金もかかる、行きたいけどあきらめるということでした。台湾出張なんてそうそうあることではないだろうに、私も石垣島は今回の生で最初で最後かもしれなくて、調べてみると台湾と石垣島は石垣島と沖縄本島より近いではないか。
そんな、近い場所に時を同じくしていくことになるとはこれまた不思議なな~~~と思っておりました。
次の候補者は妹。BIGEN好きか?と聞くと、「特には…」という返事。沈。
次はBIGENライブを教えてくれた友達。カニ旅行が入っていて沈。
そこで考えましたわたくし。まずBEGINが好きな人がどれくらいいるだろうと思い、「BEGIN好きな人~」とFacebookのタイムラインで尋ねてみました。すると、何人かが手を挙げてくれて、そして、一人一人にラブコール♡しかし、誰一人私との二人旅に行ってくれる人はいませんでした。沈。
みなさん行けない理理由を述べてくれました。私はその理由のすべてをクリアしているんだなと思い、それはやはりありがたいことだなと思いました。
娘が泣き崩れてから、2週間ほどが経っており、キャンセル料がかかってしまう前日までいろんな人に当たってみましたがやはりだめで、最後には娘に一人で行かせてくれと懇願し、娘はようやく了承してくれました。「ぜったい今どこにいるか連絡してや」そういわれました。どっちが親かわかりません。
というわけで、無事キャンセル料がかからず一人分をキャンセルし、石垣島への出発の日がやって来るのでした。
つづく。
きっと、わざとです。
何クラブにしたの?といろんなひとに聞いてもらい、娘がテニス部にしたというと、うちの子もやってたよとか私もそうだったよとか、結構私の周りにテニス部人口が多いことが判明。
その中の一人が、息子のラケットがあるから使う?と貸してくれました。
「初心者用のだから、のんちゃんが上手くなったら、自分の好きなのを買ってね」と言ってくれました。
娘は青いラケットを一目見て気に入ったようで、家に帰ってからラケットを持つ構えを見せてくれたり、それから寝るまでずっとラケットを握っておりました。
娘の友達のお兄ちゃんのもので、その子も大住中のテニス部で、ラケットがきれいだったので、きっとお兄ちゃんうまかったんだろうなと娘と言い合い、きっとのんちゃんもこのラケットで練習していたらうまくなるなぁと言い合い、初めての自分のラケットを手にして大変喜んでおりました。
次の日、朝、また娘がラケットを握って喜んでいると、「のんちゃん、そのラケット、あんまりいいやつじゃないで」と家人がいいました。
は??なにをいうねん <(`^´)>
私は頭でいったん考えることをせず、腹で思ったことが口から飛び出しました。
「なんで、そんなこというねんな。ようそんなこというなぁ」私は呆れました。
「のんちゃんが、気に入ってないならまだしも、昨日もずっと握って喜んでんのに…」
すると家人は「のんちゃん。ごめんな」と謝り、娘はずっと顔を隠しながら「うん」といいました。
「せっかくのんちゃんのために貸してくれはったんやから、ありがたく使わせてもらって、これで一生懸命練習したらいいねん」といって娘の顔をみると、娘の目がうるんでおりました。
ほんまに、おっさん。なにをいうねん!!(怒)
その後、すぐに二人で車に乗り込んで、ラケットのケースを買いに行く道中、娘にいいました。
「ラケットがいいやつとかよくないやつとかいう情報、ほしかったか?」というと、「別に…」といい、「のんちゃんいいやつじゃなくてもいいねん。これで練習できればいい」
そうやんな…と思いました。私の娘は、ラケットがいいものだとかそうでないとかで、よくないものなら使いたくないとか、いいのを買ってくれとかいう子ではありません。
そのことを再確認させてくれる出来事だったに違いない。
「わざとあんなこといわはったんやな。私に怒られることをわざと言うて、それでものんちゃんはこれでいいよというやろ?そうやんな。貸してもらえただけでありがたいことやな。大事に使わせてもらおうなと再確認して、のんちゃんはえらいなぁとなる。そのために、ぱぱはままに怒られるような役をしはってんな」といいました。娘は黙って聞いておりました。
ラケットのケースも買い、グリップを巻き直してもらい、娘は貸してもらった青いラケットを背負って昼からクラブに行きました。
なんでやねん!と腹立つことはありますが、全部わざとです。きっと。
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