Daily Archives: 06/07/2015

「あん」観てきました。


6月6日の土曜日。樹木希林さん主演の「あん」を母を連れてみてきました。以前から注目していたというわけではなく、娘が通っている料理教室にある映画館で舞台あいさつにご本人が来られると告知してあり、こんな機会めったにないだろうから、母には内緒で母と観にこようと思ったのです。

チケットの販売は水曜日の午後9時。1時間前から並んでゲット。一番乗りでした。
せっかくなんだから樹木希林さんが通られるであろう通路の一番近くをとおもって、シートをとりました。

当日朝9時に母を迎えに行き、9時55分から映画スタート。
母はのんも一緒だと思っていたので、ちょっと残念がっておりました。娘は1日中クラブ活動の日でした。

座席はもちろん満席。いつもなら後部の座席を選ぶのですが、今回ばかりは、樹木希林さんが通る場所をと前から3列目。スクリーンは少し見づらいですが、少々我慢してもらわなければなりません。理由は黙っていましたが。

映画が終わった後、樹木希林さんが出てきて、母が驚く姿を見たい。私は一人でわくわくしておりました。

いよいよ、映画が始まると、通路を挟んで後ろの席のおばさんが、ぺちゃくちゃ話し始めます。
映画の内容を話しているのではなさそうで、なにか別のことを話しています。
通路があるので、振り返って、一喝できません。
初めはセリフのない映像が流れていました。

(あっネタバレするのでみようと思っている方は読まないでくださいね)

その間、ずっと大きな声で話しているのです。
私は、腹が立ってきて、(ちょっと怒ってくるわ)と母に言い、腰を低くして立ち上がり、後ろのおばはんのところに行きました。
「ちょっと、うるさいねん。だまってもらえません?聞こえへんねん」といい、おばはんは、「?」というような顔をしていました。私が目立ってもほかの人の邪魔になると思って、小さい声で伝えすぐに自分の席に戻りました。
しかし、おばはん、一瞬黙っただけで、また話し始めました。
何を話すことがあるねん!周りの人も注意せえよ!と思いましたが、私は、自分が一度怒りに行ったので、あまり、その後は腹が立たなくなりました。
そして、面白いことに、映画の最初のセリフが
「静かにしてよ!」だったのです(笑)
思わず、笑えて来てしまい、(おばはん!おまえのことやで。きいとるか!)と思いました。
その後、けっこう、静かにして!というセリフが出てきており、なんとなんと!と思い、おばはんも懲りずにまた途中で話し始める。私の2つ左隣のおばさんは「もう、あの人たち何を考えてるのかしらね」といい、私も、「ほんとにね」と目配せをし、やっぱり、いらだっている人ほかにもいたんやなと思いました。
うるさいおばはんの後ろの席の人が、注意してくれたら早いのになと思いましたが、みんな黙ってるんですね。よう黙ってられるなぁと思いました。

やっとおばはんが、静かになったと思ったら、今度はうちの母が、寒い寒いといい始め、確かに冷房が効きはじめていて、私はブランケットを借りてくるわといって、また席を立ち上がりました。通路の横の席でしたので、誰にも迷惑をかけず、頭を下げて出入り口まで行きました。
映画館の入り口までもどって係りの人に貸し出しをお願いすると、ブランケットの貸し出しはしていないといわれたので、空調の温度を上げてもらえるようにお願いして戻りました。
一本の映画の間に2階も席を立ちあがることなんてめったにないと思うんですが、立ち上がって状況を改善しようとした割にはどちらもさほど改善せず。
戻って母に伝え、私のカバンを母の膝に置き、私の手を母の膝にのせるくらいしか対処法は見つかりませんでした。

あとで、聞きましたが、母はこの時、トイレに行きたいくらいおなかが痛くなっていたようで、それでも一度出てしまったら、もうどこに戻っていいかわからなくなるからと必死で耐えていたそうです。
それほどとは知らず、私は、その後、映画を楽しんでおり、感動場面で涙し、母は意外に涙してないようだなと思っていたのでした。母は、映画の内容よりも、自分の腹具合の方が重要問題で、そちらと戦っていたようでした。

映画が終わり、字幕が流れている間、母は、「私、おわったらトイレ行くわ」といいました。
あかん~~終わってトイレ行ったらあかんねん。ここからがメインイベントやねん!と言えず、いや~~どうしよ~~母が出て行ったら、私の計画が台無しやんか~と思っておりました。

エンドロールがすべて終わり会場が明るくなりました。
みんなが立ち上がらないので、母が「もうおわったんやな?」といいました。

私の誤算は、ここで樹木希林さんが登場すると思いきや、舞台あいさつの準備というのがあり、それがアナウンスで流れたのです。母は、それを聞いて、「え?きてはんの?」といい、そして、しばらくしてご本人登場。原作者、監督、樹木希林さん永瀬正敏さんチョイ役の男優。五名で登場。
そして、また誤算。
私が思っていた通路を歩かず、端を歩いて前へ。
なんやねん!!チケットを買うときに確認したのに!!それやったら後部の席を頼んだのに!!それやったらうるさいおばはんの前の席じゃないから腹が立つこともなかったのに!!といろいろ思いましたが、母は、「前やったから近くで見れたからよかった」と言ってくれました。
母の体調は、この時には改善していたようで、トイレをものすごく我慢していたわけではないようでした。

とにかく樹木希林さん登場の時に母トイレということだけは避けられてよかったです。

希林さんたちが退場され、私たちも退場するとき、非常識おばはんと同じくらいに通路に出てきました。
私は、わざと大きな声で、「うるさいおばはんいたなぁ~何考えとんねん!なぁ」と母に話しかけました。
母は、私がわざといったとおもわずに、「ほんまに、うるさかったなぁ」といってくれたので、「しんじられへんよなぁ」大きな声で言ってやりました。
おばはんは何も言いませんでした。

こんなにバタバタしたのに泣けた映画だったので、相当いい映画だと言えます(笑)
母はおなかが痛くて内容どころじゃなかったらしく、連れて行ってよかったのかどうなのか。
後ろのおばはんはうるさいわ、会場は寒いわ、おなかは痛いわ。本人出てくるわ(笑)
母の記憶に残る映画鑑賞であったことには間違いないでしょう。

実家に帰宅して、母と水あんみつを食べました。
「あん」をかけて食べました。
おいしい「あん」でした。

おしまい。